Twitterで見かけた「#むかしの私をハグしよう」というタグ。
いろんな人が過去の自分に語りかけていて、そのどれもが素敵なことばだと感じました。現在の自分だからこそ、誰よりも過去の自分のつらさを理解できるので、おもいっきりハグできるのです。

なんて声をかけようか……
筆者も過去の自分をハグしたいと感じました。
#むかしの私をハグしよう
過去の自分を迎えに行く前に、このタグの過去を少しさかのぼってみることにしました。
タグのスタートはどこ?

そもそもこのタグはだれが使い始めたのだろう?
気になって検索したところ、多様性について漫画で発信しているパレットークさん(@palettalk)の10月のテーマだとわかりました。
最初の投稿は、2019年10月1日。
“国際ガールズデー(10月11日)をきっかけに、いろんな「こうあるべき」で傷ついてきた昔の自分を抱きしめ”よう、と呼びかけています。
本当に何気なくつぶやいたら過疎地の私のツイッターにやや反応があり、補足です。(kutoo の石川さんが反応してくださっていました)パレットトークのハッシュタグです。”女の子ということで傷ついてきた昔の自分を抱きしめ、これから生きる世代の未来を考えていこう”https://t.co/KLJ8t5kCTA
— tyobire (@pupshow_pushpaw) October 1, 2019
広まっていくタグ
スタート地点では、「女だから」という理由だけで押さえつけられてきた女性を対象にしていたようです。
タグはTwitter上で広がり、パレットークさんから離れ、老若男女問わずツイートするようになっていきました。広い意味で「過去と向きあう」きっかけになっています。

ツイートして、すこし気持ちが軽くなった
いままで、だれにも言えなかったことを言語化し、心がすっきりした様子の人もいました。
過去の自分へ綴る手紙
現実から目をそらしたくて読書に逃げていた頃の、幼いわたしへ
日付が変わる前に眠っていたあなた、きっとこの時間は良い夢を見ていたのでしょう。
信じられる? 朝が来るまで寝ることができない夜が、眠りたくない夜が、“未来”ではあります。
命を削ろうとする理由は、あなたよりも増えました。
幼いあなたにこんなことを伝えるのは酷かもしれないけれど……20年以上生きると、あなたが意識していなくても望まなくても、周りから“女”だと見られます。
吐き気がしますね。はやくおばあちゃんになりたいです。(おばあちゃんだから安全とは限らないですけれど)
いろんな人と会いました。いろんな話をしました。
そうしてわかったのです。わたしはただ運がよかっただけ。“女”を意識せずに10代を生きることができたのは。
もうひとつ、酷かもしれないけれど伝えます。
あなたは弱いままです、残念ながら。
「もっとがんばらなきゃ」と力んでいたら、空を見上げてください。うまくいかないことがあっても、自分を責めないでください。
ずるずると生きてしまうから、ゆるゆると力を抜いて、無理のない範囲で暮らしてください。
大丈夫。
現実逃避の読書も、読書好きが高じての小説書きも、無駄ではありません。
あなたには想像できないくらい、本好きの人と通じ合えるし、文章を書く仲間もできます。外に出るのは大変で、疲れてしまうこともあるけれど。
人とのご縁を大切にしてください。
「助けて」って言ったとき、助けてくれる人は側にいます。
それからどうか、どうか、“好き”という感情だけは忘れないで……。
何も気にせず、好きなことを好きなだけやってください。
新しく好きになることもたくさんあります。
すべての要素が集まった、現在のわたしが、此処にいます。
怖くても、おいで。
ここまでおいで。
あなたのことを、未来で待っている人がいます。
たくさんの愛をこめて、大きなハグを送ります。
未来のわたしより