夢のきおく

夢のきおく

ぬれねずみの少女

傘に穴が開くのではないか、と不安になるくらい強い雨がどしゃどしゃ降っている。だれもが足早に目的地を目指している。 びっしょり濡れてしまった靴下が気持ち悪い……。早く帰りたい。 わたしも歩くスピードを上げようとしたとき、声が聞こえた。だれかを呼ぶ声。助けを求...
夢のきおく

犬の青年

床に座ってぼんやりしていると、冷たいものが手に触れた。指先を見ると、湿っている黒い鼻が、ふんふんとにおいを嗅いでいる。健康の証拠だね、とつついた。それがくすぐったかったのか、くしゅん、とくしゃみをした。「ごめん」と笑いながら、白に近いクリーム色の頭をなでる。 ...
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