2022年3月17日(木)
夜の分と次の日のご飯作り。フライパンでキャベツ焼き(お好み焼きみたいなやつ)を作っていて、(ひっくり返すぞ~)とおもってフライ返しを持ったところで、同居人さんがキッチンに入ってきました。
常に冷蔵庫に入れているソルティライチ(同居人さんが好きな飲み物)を飲むために来たのかなぁ……とおもって、視線はキャベツ焼きのまま。「どうしたの?」と声をかけたのですけれど、返事がありません。
(あれ?)とおもうのと、後ろから同居人さんがふわっとハグをしてくれたのと、同時でした。
(キャベツ焼きをひっくり返さなきゃ)(同居人さんがハグをしてくれるの珍しい)(嬉しい)(自分からハグすることに慣れていなくてぎこちないの、かわいい)(え?)(かわいい)
一気に感情が生まれて、どうしたらいいかわからなくなりました。いま何が起こっているのですか?
同居人さんは無言のまま、わたしのお腹をなでなでして、ふふって笑って、離れていきました。
とりあえず、キャベツ焼きをぱっとひっくり返します。フライ返しを置くことを忘れ、部屋に入ろうとしている同居人さんの背中に、「どうしたの?」とまた声をかけました。それ以外のことばが出てきませんでした。
同居人さんは、いたすらっこみたいな微笑みを浮かべ、扉を閉めてしまいました。え。何あのかわいい生きもの。
普段使わない表情筋が動いていることを感じます。自分の顔がにっこにこになっているみたいです。
きょう詠んだうた
お稲荷の色も形も現実と
変わらない夢の中の稲荷
2022年3月22日深夜 執筆