悪友とマニアックトーク

日々

本を戻すときに、ほかの本を支えて隙間をあけてくれるところ。
気になったらすぐに調べて、教えてくれるところ。
話そうとするタイミングがかぶったとき、わたしに譲って聴いてくれるところ。

ちょっとした気遣いを、さらっと行動で示してくれるので、内心にやにやしちゃいます。「いいひとだなー」とおもって。

2020年12月29日(火)

天気:晴れ

「あのひとかな?」とおもっても、近寄ることができませんでした。
髪型も眼鏡も服装も、学生の頃のイメージとまったく違いました。それは(眼鏡以外は)、わたしに対して向こうも感じていることだとおもいます。

見た目が変わっても、接し方は特に変わらない、むしろ「ぶっちゃけトーク」ができるようになったので、一緒にいてとても楽しいです。

嬉しかったこと:ロージナ茶房さんに行けたこと
楽しかったこと:マニアックな話ができたこと

嬉しかったこと


国立駅から歩いてすぐの、ロージナ茶房さん。此処のいちごパフェが気になっていました。
「いちご好きなんてキャラでしたっけ?」
悪友がにやにやしながら聞いてきました。
“キャラ”って言い方やめてくれる? 昔から大好きですー。家族には、「いちごと本の前ではひとが変わる」と言われていたけれど、そこまでは説明しませんでした。

悪友の真似をしてコーヒーも頼んだのですけれど、その選択をして良かったです。パフェはアイスの量が多いことをすっかり忘れていました。全身冷えてしまい、こっそりコーヒーから暖を取りました。

予想以上に広い店内、予想以上に豊富なメニュー、予想以上にボリューミーなパスタ。
「美味しかったけど、後半ちょっとつらかった……」
カルボナーラを完食した悪友がぼそっとつぶやいていて、ちょっとおかしかったです。
シェアする前提のメニューなのかもしれませんね。注文したとき、店主らしきおじさまが、「お皿必要?」と聞いてくださいました。

このおじさま、長く働いてらっしゃるようで、動きがなめらかでした。そしてよく周りを見ています。新人さんらしい女性のフォローをささっとおこなっていて、格好良かったです。

えらかったこと

悪友は、アニメや映画。わたしは、小説。お互いにびっくりするほどマニアックな考えを、熱心に話してしまいました。
とにかく話してはなして、聴いて、笑って、また話して、楽しかったことだけはっきりと記憶しています。自分が話した部分はすこし覚えているので、ひとつ紹介。

「一時期、セリフだけを読むようにしていました」と悪友が言いました。「(大雑把でも)ある程度読んでしまうとまた開くことって少ないから、セリフだけ追って、なんとなく内容を入れて、また読みます。あとすこしで読み終わるけど、しっかり読む気力がないとき」
そんな読み方をしたことがなかったので驚きました。
「小説でセリフは添え物だとおもっているなぁ……」
今年特にそう感じた小説は、『愛なき世界』でした。


店主のおじさまと、そこで働く青年が話している(おじさまが話しかけている?)シーン。細かな部分は忘れてしまったのですけれど……。かぎかっこのセリフの間にある地の文(描写)で、掃除をする青年の動きがどんどん速くなっていました。それは青年の動揺をも表現していたのです。その巧さに鳥肌が立ちました。
わたしの説明は下手くそでしたけれど、悪友はくみ取ってくれました。ありがとう。

金文堂さん

喫茶店の近くにある文房具屋、金文堂さんへ。
テンションが上がるわたしと、テンションが下がる悪友の差が顕著でした。「お店に入ってテンションが上がることなんてないですよ……」と言いつつ、ずっと横で見守ってくれたのでいいひと。

すずめやさんのノートを実際に拝見したかったのです。ハードカバーだけではなく、友人が作ったZINEに近い形のものもありました。


背の部分を糸で綴じているもの。これを何と呼ぶのかわからないですけれど。
ミニミニノートを見ると、きゅんきゅんしますね。かわいい。けれど、紙モノが好きなのですでにたくさん持っています。使い道を思いついてからお迎えすることにしました。(来年また来るね)とノートに心の中で告げ、離れました。

一番上の階にさまざまな紙があり、自分は何か工作をするニンゲンではないですけれど、予想以上に楽しかったです。
「この色かわいい~」
「初めて見た、この紙」
わたしがきゃあきゃあ騒いでいる間、悪友はあくびをしていて、(買い物に付き合わされるひとってみんな同じような反応だなぁ……)と面白かったです。わたしも興味がないお店ではぼんやりしてしまいます。

本屋さん

隣駅の本屋さんへ移動。
悪友は文房具屋さんほどテンションが下がっていなかったので、ほっとしました。無理矢理付き合ってもらうのは心苦しいです。

詩や短歌にハマっていることを伝えたら、実際にパラパラと読んで、「これは好きになりそうでした」と教えてくれました。本のタイトルも作者名もチェックしていなかったので、どの本なのか覚えていないのですけれど……。そして詩の正しい表現もあやふやですけれど。

コンビニで、店員さんに「袋いりません」と伝えてその日の声帯の役割が終わった。
そんな内容でした。

悪友は、「おはよう」等ほかのことばも発して、その日最後のことばが「袋いりません」で終わった……そう感じたそうです。
しきは、お布団に入って一日を振り返ったときに、店員さんに「袋いりません」と言った、あの一言だけがきょう話したことだった……とイメージしました。

「“役割”と言ったら複数あるような気がしません?」と悪友。
「それは“声”だから感じるのでは?」としき。「声って、話す、歌う、叫ぶ……いろいろ使うから、ほかのこともイメージしてしまうのかも。機能がひとつだけのものだったら、“役割”と言われてもほかのことを想像しないかもしれないね」
ひとつの詩に対して、5~10分はその場で話し合っていた気がします。もしかしたらもっと長い時間だったかもしれません。ふたりとも、考えるときはとことん考えてしまいます。

悪友曰く、「その一言しか言わなかった日、だったら、嗚呼寂しいな……と感じて凄く良い詩だなっておもったかもしれないです。でも含みがあるような気がしてもったいない。……でもひとりで居ることが寂しいとは感じないから、共感はできないので……云々」
普段詩を読まない人間がここまで考えてくれるなら、詩人としては成功なのでは? と感じました。

しっかり考えて、ことばで伝えてくれるひと。
だから大好きだよ、悪友。

参考リンク

ロージナ茶房 食べログ
金文堂さん 国立ショッピング情報
すずめやさん 公式サイト

2020年12月31日 執筆
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